基原:バラ科のオオサンザシなどの成熟果実
成分:ビタミンC、B2
性味:酸・甘・微温
帰経:脾・胃・肝
山査子(サンザシ)の成熟した果実は食べると甘酸っぱい味がします。中国では冬になると実を串に刺して水飴で固めたものが屋台で売られ始めます。ビタミンが豊富で風邪予防になります。
肉料理を作るときに山査子(サンザシ)を入れると肉が柔らかくなりますが、中医学でも「消食化積」と言い、食積、特に肉や脂っぽいものを食べ過ぎたときにそれらを消化させる目的で使われます。焦三仙という消化薬の中にも山査子(サンザシ)は入っていますね。
現代中医学では高脂血症、コレステロール、中性脂肪が高いときによく使われています。三高症(高血圧、高脂血症、高コレステロール)のときは山査子(サンザシ)、田七、丹参のエキス顆粒を各1グラムずつお湯に溶かして1日2回飲むという方法を香港中医網では紹介しています。いずれも「活血化オ」という血管中の血液の質を良くし血管の詰まりをとる作用、「降脂消滞」という消化管の中の脂を取り除き滞りを通す作用がある生薬です。
私はメタボリックシンドロームの方にはキレイな血液が体中を巡ってもらいたくて丹参が主成分の冠元顆粒に山査子(サンザシ)を足して飲んでもらっていますが、コレステロールや糖尿病の値も下がっていきます。